スマホ

以前、塾長会議の中である塾長が「自分が高校生の時にスマホがなくて良かった」と発言されていた。

私にとってスマホは「宝の持ち腐れ」くらいしか使いこなせていないので、そういう気持ちにはならないが、スマホを使いこなせる人にとっては魅力的なものだ。

その塾長も高校生の時にスマホがあったら、おそらく学習が疎かになっただろうと想像ができるから、先のような発言になったのだと思う。

学習が大切だと感じている塾の塾長でさえ、そういう危機感を持つのがスマホだ。

ゲームやSNSなどで簡単に友達同士がつながることができ、時間や場所を気にしなくて集まることができるところも魅力なのだと思う。

しかし、便利な反面、スマホはその人の時間を奪っていってしまう。子供たちがスマホ依存症になって療養が必要になるケースなどの話も耳にする。ベストセラー「スマホ脳」にあるように「スマホは現代のドラッグ」だ。

ここ数年、体験授業前の面談で成績が思わしくないお子さんの保護者の方からよく聞く言葉が、「スマホ(タブレット)を子供に与えなければよかった」だ。

スマホの魅力にはまり、学習意欲を失くしてしまう。そうなって始めて、気づくケースが多い。

何も考えずにスマホを子に与えたら、それは「スマホの世界にはまっていいよ」と親が公認したことになる。

自己コントロールの能力がまだ弱い子どもなのだから、これはすごく危険なことだ。

スマホに夢中になり、成績が下がってから慌てて子どもからスマホを取り上げたとしても、子どもの反発を招くだけだ。取り上げられるならまだいいが、ほとんどの親は子からスマホを取り上げる勇気がない。

本来は与える前にしっかりと親子間で約束を交わし、親はしっかりと子供のスマホを管理すべきだった。

後悔しても遅い。だから、これからのこと、未来を話し合えばいい。一方的ではなく「未熟で弱い子どもを救う」という観点から話ができればいい。

今年から、学校の英語の教材にはスマホで読み取れるQRコードが載っている。そこからリスニングの練習ができるようになっている。

このように、いずれにしろスマホが必須になっているのだ。

便利なツールだからこそ、使う側が自分の人生の糧にできるように未来のために使いたい。