宇宙一早くてていねいな2021都立高校入試数学「解説」その2(5番)

先日、入試当日に4番の解説だけUPしましたが、他の問題は簡単だったので解説する気がほぼ失せていました。が、「5番の解説も『一応』してほしい」との声を頂いたため、試験4日後で、もはや「宇宙一早く」ない解説を「一応」してみます。

「2021年都立高校入試数学5番」
問題はこちら

[問1]
2021都立5番図1
この三角柱の辺の中で、PQと「ねじれの位置」にある辺の本数をだす問題です。
この問題ではPQが斜めに見えるので、一見難しそうですが、教科書のねじれの位置の定義として「平行でなく、交わらない」or「同一(同じ)平面上にない」(両定義とも同じ意味)をしっかり覚えていれば簡単です。
特に「同一(同じ)平面上にない」を使えば、PQと同じ平面上CFBEにある辺はBC、CF、FE、EBの4本あるのは見れば分かるので、正解は残りの5本

[問2]
2021都立5番図2
5番の問2で定番の「立体の求積問題」です。
例年通り、どこを「底面」、どこを「高さ」にするかが問題です。
問題文には「立体D-BPFQ」と書いてあります。
都立の場合、「立体○-○○○」と記述されると「-」の前の記号が頂点、「-」のうしろが底面であることが近年では多くなっています。(ただし、平成28年度の5番のように、誘導に乗る[頂点を「-」の前の記号にする]と、時間内では解けなさそうな相当面倒な解き方になることもあります)

今年はそのまま点Dを頂点、四角形BPFQを底面とするのが、最も自然でしょう。
ただし、点Dから面BPFQに降ろした垂線が辺FE上に降り、本当に面BPFQに垂直かどうかが問題です。「見た感じ、そうじゃん」ではダメです。私立だと確実にだまされますよ。必ず確かめましょう。
「直線と平面が垂直であること」を確かめる方法は、この問題では「柱体」の定義から説き起こさないといけないので話が長くなります。今回は東京書籍「新しい数学」1年p.182,183 啓林館「未来へひろがる数学」1年p.178など教科書で、「直線と平面が垂直であること」だけでもしっかり確認することをおすすめします。

[ここからほんとの解説]
立体D-BPFQは頂点をDとする四角すい。
底面BPFQは平行四辺形で、底辺FQが4cm、高さがBEで6cm。
立体の底面積は4×6=24
△DEFで、頂点DからFEに降ろした垂線をDHとする。
2021都立5番解説図
△DEFの面積は
2021都立5番解説後半