大きな〇小さな✖

定期テスト前「学習道場」ではプリントを解くことが多い。プリント学習に入っている生徒が「解き終わった」と言ってプリントを持ってくる。解答とともに「〇×をつけてきて」と指示をする。

これはわかっている問題とわかっていない問題を峻別し、「わからない・できない」問題をできるようにするために、最初に行うことだ。

今回の期末テスト前学習道場で、入塾間もない生徒が「解き終わった」と言ってプリントを持ってきた。いつも通り「〇×をつけてきて」と指示をした。

「終わりました」と持ってきたプリントを見ると、〇がとても大きくつけられている。一見間違えがないように見える。しかしよく見ると、間違いを示す小さなチェックマークが点々としている。大きな〇に隠れて見えなくなっていた。

誰だって自分の「間違い」なんて見たくない。だからどうしても小さい×になってしまう。その気持ちはよくわかる。

定期テスト前学習道場のベテランさんは皆、堂々と間違いの「チェックマーク」を目立たせてつけてくる。

これは「間違いを正して、二度と間違えないようにすることが大切だ」というしつこく繰り返されるわれわれの言葉を理解し、普段から実践しているからだ。だから間違えた問題を目立つようにし、その問題を徹底的に復習する。

間違いを正面から受け止め、修正していくことで力は伸びてくる。

この生徒も数か月先には×のついた問題の価値がわかってくる。そして、いずれは×をハッキリ目立つようにつけてくるだろう。